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パナソニックアドバンストテクノロジーのニュース・ビラ No.27

大阪職対連ニュース(2018年11月)… パナソニック裁判

特集 ~ 当時者インタビュー ~

パナソニック子会社Sさんへのパワハラ事件

-大阪地裁(解雇無効請求)・大阪高裁(労災請求)の判決を受けて-

2件の判決を受けて、Sさんの心情

-9月、10月とS さんが闘われている2 件の裁判の判決言渡しがありました。判決を受けて、今のお気持ちを聞かせてください。

S:9月12日に、不当解雇裁判の地位確認での勝訴は、本当に嬉しい限りです。生活の基盤を認められたことで、気持ちを落ち着けてくれました。

弁護団の先生方、ご支援を頂いた皆様方への感謝の気持ちでいっぱいです。

ただ、私が目指すところは、単に地位確認を得ることではなく、私を含めて多くのパワハラ被害者が被害を受けた後に、安全、安心、公正、公平に業務を行える職場環境が実現されることです。不当解雇裁判の会社の不法行為が認められず、パワハラ労災裁判で労災と認められなかったことは悔しくてたまりません。

新たに提訴した安全配慮義務違反裁判を含め、必ず勝利します。

不当解雇裁判判決の問題点

-それぞれの判決に問題があるようですね?

S:はい、そうです。大きな問題があり、結論としては2件とも不当判決と言わざるをえません。
まず、不当解雇裁判では、8件もの懲戒解雇事由が、解雇理由として1件足りとも客観的合理的理由がないと判断されました。解雇が社会通念上相当かどうか等、評価するまでもないと断罪する判決です。

一方で、私が精神障害を発病していたことに、ほとんど言及されることなく、私が問題行動を繰り返していたと判断されました。精神障害を発病していたことは、精神科主治医による治療、別の精神科医による任意入院治療、会社指定のパナソニック健康保険組合の精神科医によるセカンドオピニオン、産業医の就業制限の意見書と4名の医師が明確に認めています。

―発病について言及されていないことの何が問題なのですか?

S:私は、社長らのパワハラによるトラウマにより、ストレスを加えられるとパニックを起こすことを書面にして、会社や産業医へ伝えていました。精神科主治医やパナ健保の精神科医からも、ストレス因について話し合う様、意見が出されていました。ところが、私の病状や、会社の配慮について、判決文には具体的な事実認定の記載はありません。

また、団体交渉開始後に、組織的に秘密録音をした上で、客観的合理的理由がないにも関わらず、具体的な事実認定の記載はなく、懲戒解雇事由を濫発した不当労働行為も認めませんでした。

精神障害者は、会社に病状を煽られてパニックを起こしても、精神障害者の問題行動だと判断される、許されない判決だと思います。

パワハラ労災判決の問題点

-なるほど。会社の「煽り行為」をウヤムヤにしたまま、解雇理由が当たらない、とだけ判断しているところが不当だということですね。

そして、10月12日にあったパワハラ労災裁判の判決は本当に酷かったですね。

S:パワハラ労災裁判では、事件の本質をまったく無視した捏造と言える判決です。

私は、発病の1年以上前から社長らからパワハラを受けており、特に発病の直接の原因となったパワハラの発端は、懲戒処分を通告されたことです。懲戒処分が通告されていたことは、国や会社が提出した6件の証拠、加害者上司の顛末書や、労働基準監督署での加害者上司の聴取書から明らかです。ところが、大阪地裁に引き続き、大阪高裁でも見落とされました。重要な事実、国や会社に不利な事実を故意に見逃したとしか思えません。

パワハラが続く中で、懲戒処分を通告され異議を申し出ているのに適切な懲戒手続きなく、社長ら上司5名での威迫面談に呼び出されたため、不安に感じて録音しました。懲戒処分を通告されていたため、低姿勢で弁明を行いました。

事実に基づかない、裁判官の勝手な捏造判決

S: 社長の暴言は「殺すぞ」「しばき倒すぞ」等、100件もの暴言を繰り返していますが、中には「頭下げて済むんやったら警察いらんわなぁ」と私が頭を下げていることを認める発言もあります。これを、田中敦裁判長らは「挑発することで社長が激高するなどを予期し、その後の交渉を自己にとって有利に進めるという用意周到な計画のもと録音機を持参し面談に臨んだものと考える余地も十分にある」と根拠もなく想像を重ねて、弱い立場の労働者に責任をなすり付けました。

この判断で客観的事実は「録音機を持参し面談に臨んだ」ことだけで、残りはすべて裁判官の想像です。

用意周到に録音して、挑発して暴言を引き出したのであれば、直後に精神障害を発病するはずがありません(判決では直後の発病を認めています)。真実の証拠を見逃して、根拠なく弱い立場を責める捏造判決です。

「パワハラし放題」は許せない

―弁明もできない、証拠を取っておくこともできないなんて、弱い立場の労働者はどうすれば・・・

S:そうなんです。パワハラや労災の立証は被害者側にありますが、田中敦裁判長の判決はパワハラ被害の立証手段を奪う判決です。このような判決がまかり通れば、パワハラはされ放題で立証は不可能になります。

3つの裁判を闘いぬく決意

―2つの事件は上訴審へ、そしてまた新たな裁判を提訴されましたね。

S:パワハラ労災の裁判は、多くの職場で問題となっているパワハラの立証を制限する判例になりかねません。このような判例は残せません。最高裁に受理して頂ける様、要請に行きます。

不当解雇の裁判は、会社は即日控訴し、1300万円の保証金を積んで、私への賃金支払いの強制執行を停止しています。大阪高裁での闘いになります。

安全配慮義務違反の裁判は、大阪地裁での第1回期日の法廷で私自身が意見陳述書を読み上げ、2件の判決の問題点、安全配慮義務違反の理由を端的にしっかり伝えました。(次回は、新年1/15(火)10時より809号法廷)

国や巨大資本との3件の裁判が最高裁、大阪高裁、大阪地裁で進みます。裁判傍聴や署名へのご協力等、より一層のご支援を頂けますようお願いいたします。

事件の概要

Sさんは現在3件の裁判を闘っています。

① 社内労組活動を当時社長らから嫌悪され、パワハラにより精神障害を発病したことに対する「パワハラ労災裁判」(10月12日高裁判決・Sさん上告)

② 発病後も配慮がなく嫌がらせが続き休業に追い詰められたことに対する「安全配慮義務連反裁判」(9月11日地裁提訴)

③ 電機・情報ユニオンに加入して団体交渉を始めると、会社から組織的に秘密録音をされて病状を煽られた上で、懲戒事由を濫発されて出勤停止処分、さらに懲戒解雇事由を濫発されて普通解雇されたことに対する「不当解雇裁判」(9月12日地裁判決・双方控訴)

【ビラ】大阪職対連ニュース(2018年11月)… パナソニック裁判(表) 【ビラ】大阪職対連ニュース(2018年11月)… パナソニック裁判(裏)

関連裁判等の予定

パナソニック裁判 不当解雇訴訟(パワハラで精神疾患にして解雇)
   大阪高等裁判所 本館81号法廷

パナソニック裁判 パワハラ労災訴訟(子会社社長のパワハラ認定)
   大阪高等裁判所で休業中の業務起因性を明らかにしない不当判決

パナソニック裁判 安全配慮義務違反訴訟(パワハラ後に3度の長期休業)
   大阪地方裁判所 本館809号法廷

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